1優れた経済性
製品の用途により、HSモルタルの種類を選択することができるため、過剰な設計を防止できます。鋼繊維補強のHSモルタルS12については、「超高強度繊維補強コンクリートの設計・施工指針(案)」に準じたひび割れ発生強度(曲げ許容応力度)と引張軟化特性を確保しつつ、圧縮強度を低減して経済性を追求しました。
2高い現場加工性
製品を無筋構造とすることができるため、現場での切断、削孔等の加工が容易にできます。
3軽量化の実現
高強度なため、部材の薄肉軽量化が可能になります。
4様々な用途に使用可能
高い流動性を有しているため、細かな模様を有する意匠性材料の製作も可能です。
専用無機系プレミックス材と補強繊維の組合せにより3種類のモルタルがあります。
製品用途・使用条件により、使い分けができます。
● 中性化深さ
HSモルタルS12の中性化深さは113週(100年経過相当)で0mmとなっており、内部の鋼繊維の発錆に影響を与えません。
※中性化深さの試験はJIS A 1152,1153に準拠
● 収縮量
HSモルタルS12の所定養生完了後の収縮量は、250μ以下で、普通コンクリートの約3分1の収縮量となっております。
※収縮量の試験はJIS A 1129-3 に準拠
● 引張軟化度
HSモルタルS12において、部材厚2/3の切りこみを入れた曲げ試験体を作成し、変位量を測定しながら曲げ試験を実施しました。最大応力度25.4N/mm2で、ひび割れ幅0.92mmまで応力度24N/mm2以上を保持し、ひび割れ幅5mmまで試験体が破断することなく変形しており、十分な強度・耐力・靭性が確認されました。
● 疲労強度
HSモルタルS12製スラブ試験体を用いて曲げ疲労試験を行い、その後、曲げ試験を実施しました。試験荷重(曲げ応力度8.0N/mm2作用)を200万回載荷しましたが、外観に全く変状は見られず、その後の曲げ強度試験においても、初きれつ及び破壊荷重とも、疲労試験を行わない試験体と同程度の値であり、疲労試験による耐力の低下がないことが確認されました。
● 耐摩耗性
標準モルタルの2〜3倍の耐摩耗性を有しており、農業水利施設の補修・補強工事に関するマニュアル表面被覆工(パネル工法)の品質規格を大きく満足しています。