また、宅地用認定擁壁の中で唯一壁面を垂直に設置することができるため、最大限、土地の有効利用が可能です。
1国土交通大臣認定擁壁では全国でトップシェアです。
2国土交通大臣認定(宅地造成等規制法施行令第14条)を取得しているので、認定条件内であれば設計・計算等の手間が不要で、計画から認可までの期間を短縮でき、手続きも簡素化できます。
3宅地造成等規制法施行令第19条に規定されている大規模地震動に対応しています。
4直線部及びコーナー部製品共に、大地震対応の耐震設計を考慮しています。
5前面が垂直なので、敷地境界線まで土地を最大限有効に使用できます。
6コーナー部は90°≦ θ < 180°の任意の角度で、一体で製造できます。
7認定条件の範囲で擁壁の天端にフェンスを取り付けることが可能です。
8前面に表面化粧を施すことができます。(厚さ50mmまで。)
9直線部製品のみ擁壁長を1.0mまで、短縮することができます。
設計条件
土圧及び土圧の作用面
安全率
部材計算許容応力度
- 標準製品
- 90°コーナー製品
- 120°コーナー製品
- 135°コーナー製品
- 150°コーナー製品
- 控えブロック形状
- コーナー部 構造図
- 控えブロック使用条件表
- 設計上の注意点
- 基礎地盤に必要な長期許容応力度(必要地耐力)
標準製品
90°コーナー製品
120°コーナー製品
135°コーナー製品
150°コーナー製品
控えブロック形状
コーナー擁壁の滑動防止のために取り付ける部材です。
・H=2000以下の製品は必要ありません。
・土の内部摩擦角φが30°以上の場合は必要ありません。
また、条件によって必要ない場合があります。(控えブロック使用条件表 参照)
コーナー部 構造図
コーナー部使用製品 呼び名:C2250B-90
控えブロック使用製品 呼び名:BL-0.243A
控えブロック使用条件表
(土の内部摩擦角φ=25°以上30°未満)
設計上の注意点
控えブロックとは、コーナー擁壁の滑動防止のために取り付ける部材です。
1.H=2000 以下の製品では必要ありません。
2.土の内部摩擦角φが30°以上の場合は必要ありません。
また、条件によっては必要ない場合があります(控えブロック使用条件表参照)。
基礎地盤に必要な長期許容応力度(必要地耐力)
1土質条件を確認してください
ザ・ウォールⅡ(大地震対応型)の構造にあたっては、擁壁背面および基礎地盤の土質条件により本擁壁の適用の可否や施工方法等が異なるので、施工場所の土質を十分把握して、認定条件に適合したものであることを確認してください。
2必要根入れ深さ
宅地造成等規制法施行令第8条4項に則り、擁壁を岩盤に接着して設置する場合を除き、次の通りとしてください。
3セットバック
セットバックとは、前壁を用地境界より下げることです。
セットバックの幅は、前壁に化粧模様を付ける、前壁のたわみ等を考慮する場合に、協議の上決定してください。
4基礎及び敷モルタル
◇基礎
標準施工例の通りとします。ただし、基礎地盤の許容応力度が不足していたり、部分的に基礎地盤が悪い場合には、許容応力度を確保できるように置換え工法、地盤改良、杭基礎等の基礎構造を適切に選定してください。
◇敷モルタル
基礎コンクリート上面と擁壁底面との間に間隙が生じないように、厚さ2cm程度の空練りモルタルを均等に敷き均してください。最終的に、敷きモルタルが密に充填されているかの確認をしてください。
5埋戻し等
・埋戻し土は、各層毎に均一に所定の密度となるように締め固めし、機械の走行または偏心荷重により、擁壁が損傷を受けないように注意してください。また、雨水、地表面水の排水には十分配慮し、埋戻土の沈下を見込んだ余盛以上の土羽を設けないでください。
・高さの規格が異なる製品間やコーナー部と直線部間においてプレートによる連結ができない箇所が生じることがあります。この場合、埋戻し時の転圧等により製品のズレが生じないように十分注意してください。
6フィルター材及び透水層
◇フィルター材
擁壁背面の土砂が、目地および水抜穴から流出することを防止するために、耐食性の吸出し防止フィルターを各水抜穴の周辺部分と排水用目地部分に設置してください。
◇透水層
・前壁の背面には砂利等を全面に施した透水層を設置してください。また、浸透水を有効に排水するために、透水層の最下端部分に、止水コンクリートを設置してください。
・透水層は、砂利等の材料を用いてフィルターが剥れ落ちないように、擁壁の背面に慎重に施工してください。
・透水層の厚さは、原則として30cm以上としてください。
・透水層として、砂利等の代わりに透水マットを使用することもできます。この場合、建設省経民発第22号、建設省住指発第138号による「擁壁用透水マット技術マニュアル」((公社)全国宅地擁壁技術協会)に準拠してください。
7フェンス設置
・擁壁の天端に直接フェンスを取り付けることができます。地域により設置可能なフェンス高さ、見付率が異なります。
・フェンスの支柱間隔が2m以下、フェンスにかかる風圧力が1kN/m以下、フェンス自重が50kg/m以下としてください。
・フェンス支柱の中心は擁壁天端厚中心または前壁前面から75mm、フェンス穴加工範囲は製品両端から165mm以内の部分を除く範囲にフェンスを設置してください。
8コーナー部の対応
隅角部の施工は認定範囲内のコーナー製品が使用可能な箇所については、コーナー製品を使用し、それ以外の箇所は、「宅地防災マニュアルの解説・解説編㈵」に従って現場打ちコンクリート構造としてください。
フェンスの地域による設置可能なフェンス高さ、見付面積率
本擁壁設置位置が下記の平成12年5月31日建設省告示第1454号に示された地表面粗度区分㈽および㈿の地域に使用できます。
なお、地表面粗度区分については各自治体のホームページをご参照ください。
基準風速は 平成12 年5月31日建設省告示第1454 号に示された地域の風速を使用してください。
設置可能なフェンス高
中地震・大地震の区分
中地震・大地震の区分 「宅地防災マニュアルの解説」より引用
●中地震(中規模地震動)
標準設計水平震度k0=0.20
供用期間中に1~2度程度発生する確率を持つ一般的な地震動です。一般に震度5程度の地震を想定しています。
●大地震(大規模地震動)
標準設計水平震度 k0=0.25
発生確率は低いが直下またはプレート境界で発生する地震を想定した高レベルの地震動です。一般に震度6~7程度を想定しています。
●設計水平震度
標準設計水平震度k0=0.25に地域別補正係数Zを乗じて求めます。