概要
❶初期欠陥、経年劣化
コンクリートの施工時に発生する欠陥で、初期ひび割れ、ジャンカ(豆板)やコールドジョイント、表面気泡などです。これらは施工不良や材料の分離、締固め不足が原因です。また、時間の経過により、コンクリートの表層が風化することで初期欠陥が顕在化することがあります。
❷中性化
空気中の二酸化炭素がコンクリートに浸透し、アルカリ性が低下する現象です。これにより鉄筋が腐食し、ひび割れやかぶりコンクリートのはく離はく落が発生します。
❸塩害
塩化物イオンがコンクリート内部に浸透し、鉄筋を腐食させる現象です。塩化物イオンは、海岸部や凍結防止剤の散布といった外来塩、除塩不足の海砂の使用による内在塩に由来します。鉄筋が腐食することで、ひび割れやかぶりコンクリートのはく離はく落が発生します。
❹アルカリシリカ反応
コンクリート中のアルカリ成分と反応性骨材が化学反応を起こし、膨張性のゲルを生成する現象です。これによりひび割れが多数発生します。また、膨張圧により鉄筋が破断する場合もあります。
❺化学的浸食
酸や塩類などの化学物質がコンクリートに作用し、セメント水和物が分解・溶出・膨張することで劣化が進む現象です。表層から劣化し、鉄筋が腐食する場合もあります。下水道施設では硫酸塩による劣化が問題となります。
❻凍害
コンクリート内の水分が凍結と融解を繰り返すことで、内部圧力が蓄積し、ひび割れやはく離が発生する現象です。寒冷地で特に問題となります。劣化機構が複合することもあり、単独の劣化機構が相互に作用して進行します。例えば、塩害と中性化、アルカリ骨材反応と塩害などが同時に発生すると、劣化の進行が早まることがあります。
調査事例

●外観目視調査と打音調査
初期欠陥、ジャンカ等の確認

●外観目視調査と打音調査
中性化によるはく離はく落、鉄筋腐食の確認

●打音調査
塩害が原因の鋼材腐食による浮きの確認

●外観目視調査
アルカリシリカ反応によるひび割れの確認

●外観目視調査
化学的浸食による鋼材腐食の確認

●外観目視調査と打音調査
凍害によるひび割れ等の確認