構造と特徴
全体構造

部品・部材
- 支柱
- 緩衝装置
- ループ状ワイヤ
- 中間ブラケット
1. 支柱
鋼管内に鉄筋を円形に配置し、コンクリートを充填し固化させた複合部材「コンクリート充填鋼管」です。このように製作した支柱は、鋼管の耐力低下の原因と なる局部座屈を防ぐとともに、鋼管による拘束力がコンクリートに3軸応力状態を形成させ、また引張側鉄筋の効果から全体の耐力および靭性の上昇をもたらします。
2. 緩衝装置
ワイヤロープに摩擦を伴ったスリップを起こすことで、落石の衝撃を緩和しながらエネルギーを吸収する部品です。緩衝装置は隣接する2本の支柱に巻き付けたワイヤロープ両端の重合部を折り返した鋼板と、狭持した鋼板により生じる2つの空間にワイヤロープを挿通してボルト・ナットにて締付けます。
ループ効果
・ループフェンスは1本のワイヤロープを隣接する2本の支柱に巻き付けて環状とし、その重合箇所に緩衝装置を取り付けて固定しています。ワイヤロープをループ状に巻くことにより、同じスリップ長でもロープの張出を小さく抑えることができます。
⇒道路際の設置に最適
・1本のロープに1組の緩衝装置でOKです。
⇒経済性、施工性の向上
・山側および谷側のワイヤロープを形成するので、ロープ間隔を実質的に狭くし本数を2倍にする効果をもたらします。
⇒落石が高速で突入するケースでの突抜防止